名前 :吉村 秀實(よしむら ひでみ)さん
卒業期: 11期
部活動:音楽部
職業 :災害ジャーナリスト、元NHKキャスター
●紹介
小学、中学校時代はかなり勉強ができたつもりだったが、高校に入ってから、成績は下降線をたどるばかり。「浪人だけはまかりならん」という親爺の脅しで、ようやく早稲田大学の中でも一番やさしい教育学部に現役合格。初めは「卒業したら学校の教師にでもなるか」と考えていたが、何故か『1960年安保闘争』にも積極的に参加。
かくして事件記者になったが、新人記者は殆ど夜討ち朝駆けの連日連夜。しかも、当時の初任地・静岡は、歴史に残る『金嬉老事件』や『袴田巌事件』や『BOAC機富士山墜落事故』『梅ヶ島温泉壊滅の台風災害』などが毎年連続的に発生。警視庁~警察庁記者クラブでは『連合赤軍事件』や『三島由紀夫事件』などを担当。10年間の事件担当記者を経て、社会部の遊軍記者に配置転換となった。遊軍のサブキャップが後年、ドキュメンタリー作家となった柳田邦男氏。「事件は面白いが、事件記者ばかりを続けていると、碌なジャーナリストにはなれない」「遊軍記者として何かテーマを持て」が柳田さんの教え。「現場はニュースの宝庫」「調査報道に徹せよ」の指示で、災害や事故を専門とするジャーナリストが誕生した。
閑話休題、新型コロナウィルスによる感染症が今も世界を席巻している。地震や火山噴火などと同じ『自然災害』である。日本は為政者による数多くの失政と失敗によって『人為的災害』に発展してしまったが、今回のコロナ災厄によって、世界は一体どう変わって行くのだろうか?老い先短いジャーナリストとしては『令和維新』だけは何とか見届けたい思いで一杯である。
●プロフィール
1941年3月19日生まれ(東京・蒲田)
1953年 逗子市立逗子小学校卒業
1956年 逗子市立逗子中学校卒業
1959年 横須賀高校卒業(音楽部在籍)
1963年 日本放送協会(NHK)入局
静岡放送局、東京社会部、名古屋放送局で数々の事件、事故、災害現場等を取材
1983年 『NHK朝のニュースワイド』キャスター
1984年 『NHKニュースセンター630、850』キャスター
1988年 NHK解説委員(研究テーマ:災害時の人間行動と災害情報のあり方)
1996年 『NHK週刊ハイビジョンニュース』編集長兼キャスター
2001年 NHK定年退職(60歳)
以降、「富士常葉大学』環境防災学部教授、『スターバックスコーヒー・ジャパン社』常勤監査役などを歴任。
著書 『ニュースの言葉』(共著・NHK出版)
『日本・死者急増~第2次交通戦争の構造』(共著:NHK出版)
『原発ごみはどこへ』(共著:電力新報社)など