~感動!大磯での"紙魚の会"~
心配された天候は晴れ、真っ黒で背丈の長いビロードのカーテンが開くと、舞台向こうの光景がいきなり眼に飛び込んできた。それは長い長~い砂浜と壮大な相模湾の青々と輝く海原だった・・・。
これは、平成18年11月21日(土)東海道は大磯駅に集合した紳士淑女30名、高4期阿部昭一さんのご案内を得て、エリザベスサンダースホームで名高い、聖ステパノ学園講堂(海の見えるホール)での行事幕開けの情景でした。
歴史と景勝の地、大磯は数年前にも訪れたが、再び訪ねたのは、旧財閥安田善次郎別荘と、来年は無くなるかも知れぬ旧伊藤博文公の別荘に建つ『滄浪閣』でした。
更に欲張って島崎藤村夫妻が眠る地福寺や東海道は小島本陣跡。同志社創設者、新島襄終焉の地。鴫立庵。また島崎藤村旧宅など。3名のガイド付き散策。途中、饅頭の新杵、豆腐の真壁、井上蒲鉾店などの美味いものを"チョイ覗きする"ことも忘れない。全く欲張りな面々!!
東海道松並木の松の天辺が、途中でザックリと切られているのはご存知でしたか?"安全上の理由"とのこと、アンマリのことに口あんぐり。
紳士淑女の感想、「ガイド付きは良い、知らない情報が的確に知らされ、正しい鑑賞と興味がいやが応でも増す!」そんな訳で、再度の訪問に関わらず、新鮮な印象が残った大磯訪問でした。
懇親会では高11期小室嘉生さんの絶妙な司会進行で、阿部さん(高4)の乾杯の挨拶。初参加の横井泰・容子(高28)ご夫妻の身に染みる在宅介護の話に質問が集中。
次いでソニー勤務時代、3.5インチフロッピーデイスク開発に成功した中山正之さん(高9)、現在は横浜薬科大学で教鞭をとっておられる傍ら、学生募集にも大奮闘・・・。
神奈川県初の校歌祭を三沢先輩他と推進した(高6)大塚 穆さん、矢向校長の協力を得て生徒も参加の100人を越す横高校歌大合唱団が実現できた由。この機会利用で紙魚からの参加者へ感謝の弁。
これらの方々以外にも参加者全員こもごもスピーチ。詳細報告出来ないのが残念。終了時刻予定25分オーバーで閉会、温かい心の溢れるまま東海道線での帰途につきました。
最後に、世の慣いとは言え、旧い建築物や庭園が壊され、マンションに変わっていく大磯の街を見るとき、人間の営みのはかなさ、諸行無常の摂理に揉まれ行く運命に郷愁を覚えたのは私一人だったでしょうか?
(高6期 渡部圭介)