『思い出の記』の余韻を胸に
平成14年6月8日(土)
さいか屋南館
第22回横中第32期会は、6月8日(土)の午後、さいか屋南館華の間に、元気な顔で集まった39名の期友一同の記念写真撮影の後、3時に開会となった。
当日、初夏の横須賀の空は晴、海風は爽やかで、絶好の日和であった。
船津代表幹事の冒頭の挨拶で、昨年の同期会から1年の間に、7名の期友が他界されたとの報告に接し、出席者一同は無常の思いに沈み、在りし日を偲び、黙祷を捧げてご冥福を祈った。
なお、壁面に掲げられた物故者追悼の名簿によれば、今日までに鬼籍に入られた期友の総数は73名に達した。
長年にわたって同期会の幹事として貢献され、また会誌『思い出の記』の発行についても多大の尽力をされた白戸光二兄が、完成間もない10月19日に急逝されたことは痛恨の極みであった。
彼は、『朋友』55号に 『懐旧の思い出出版』と題して寄稿して、『思い出の記』は「戦争を挟んだ母校の歴史書」であるとして、その意義を説き、期友の協力に感謝するとともに、その企画・編集の実務に当った長南光男兄と柳田 博兄の貢献を称讃している。
この度、故人の遺志を継ぎ、32期会会の新幹事に両君が就任されたことに敬意と謝意を表したい。
『思い出の記』の発刊1年後の同期会に、初出席した渡辺國廣兄(慶応義塾大学名誉教授・経済史学者)が、ステージに上がり、「恥かしながら.........気後れもあって.........今後は出席しますのでよろしく」と、丁重に挨拶をして歓迎の拍手受け、彼の音頭で乾杯を挙げて開宴となった。
長南新幹事の進行で、'宴は次第に盛り上がり、手渡しで巡る「マイク」を握った順に披露された期友の寸話は、多彩で広い分野にわたり、『思い出の記j に綴られた"喜怒哀楽"の余韻を噛みしめ、味わい、楽しむかのようであった。
酒量は減ったとはいえ、時の経つのも忘れて歓談に興ずるうちに、初夏の長い半日も何時しか黄昏て、閉会の時間となった。
校歌の斉唱は、武井幸治兄と静岡から遠来の勝見哲兄の二人のリードで、「板東武者の名を留めし・・・・」と、声高らかに斉唱し、互いの健康を祈り、来年の『喜寿の同期会』での再会を約して、三々五々家路についた。
(川野光齊 記)

